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arizona ハナシのダイジェスト

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校正のお話

とある校正者のつぶやき -vol.3-

1月も半分すぎてしまいましたが、いかがおすごしでしょうか。
今年は元旦から目を覆いたくなるようなことが続き、書ける文章がなかったです。
少しでも早く回復されますよう、願っています。

否応なく始まって進んでいく日常のおかげで、自分自身は通常運行にもどることができてきました。日々、誠実に頑張ってすごしていきたいです。

年初はいつも「今年は○○をするぞ」「今年こそ○○を頑張る」ってことを思い描くのですが、ここ数年はほぼ同じ内容です。その年に実行できたこともありますが、年を経るごとに立てた目標に近づいて行っている感じです。今年はあらためて「毎日の仕事をていねいに」という目標をプラスしました。

仕事に丁寧に取り組むのは当然なので、取り立てて目標として挙げることは今までなかったのですが、気持ちを新たに、と思っています。

校正という仕事は、地道で地味な作業です。でも確実に進める必要があります。ひとつひとつ「大丈夫」を積み重ねていく作業なので、集中力が必要です。でも、その部分だけに集中していてもダメです。全体の整合性も重要なチェックポイントだからです。たとえばページものだったら、各ページの体裁はそろっていなくてはなりませんし、その印刷物の中での言葉遣いはそろっていた方がきれいです。じゃあそろっていればいいのか、と言えば、それは違います。意図的に変えている場合もあるし、文の流れから判断するとそろえてはいけない場合だってあります。押さえるべきいくつものポイントを考慮しつつ、ひとつずつを確認していかなくてはならないので、雑な作業になるわけにはいきません。

もちろん、どんな時だって雑に仕事に取り組んだことなんてないのですが、それでもノーミスで今まで来れたわけでもないし、今でもミスはゼロにはできません。その中で、いかに確実に仕事を進めるか、ミスは(あってはならないけれど)起こるものと捉えて、いかに最小限に抑えるか、そして拾い上げるかの工夫をしなければならないと思っています。

やり方はいろいろあるだろうと思いますが、わたしは「もう一度見る」ということはしません。一度目と同じ作業はしないという意味です。同じ見方をしても、同じようにしか見ることができないからです。見落としがあったとしても、まったく同じところで見落とす可能性が高いです。わたしの場合は、違う観点で見ていくようにしています。説明しづらいので、雑なたとえになりますが、1回目は文章そのものを見ていき、2回目は言葉遣いの整合をとる観点で見る、といったやり方です。たとえば表組を見ていくとしたら、1回目は横方向で見ていき、2回目は縦軸での確認をしていく、といったようなことです。

実際には、時間的な制約があることも多いので、2回見ることができるとは限らないので、その仕事ごとに見方は変わる・・・ということにはなるんですけれど。作業としてはシンプルな仕事なので、改善ということがしにくいところもありますが、より精度の高い仕事ができるよう頑張ります。

作業のやり方のほかにも、睡眠時間の確保・きちんと休息しておく、というのもわたしにとっては大事です。もともと夜更かしが苦手で、睡眠時間も長く必要なので、何かで眠りが足りていなかったりすると、即、影響が出てしまいます。どれだけ短くしたとしても6時間は切らないように心がけています。寝る前に軽く体を動かしてほぐしておく・・・なんてことも習慣にしています。単純にそれが自分にとって心地いいからなのですが、どんな仕事の方にもおすすめです。
それから、わたしは頭を空っぽにぼーーーーーーっとする時間がないと充電できないタイプなので、そんな時間も大切にしています。

あともうひとつ、大事なこと。わたしの場合は「気合を入れすぎない」のも重要です。「よし!この仕事は絶対にミスしないぞ」とか「この仕事は得意分野だからこそ、いつもよりしっかり仕上げる!」とか思って臨むと、普段ならありえないようなポカをやらかすので、どんな仕事が来ても平常心で向きあうようにしています。やる気がうわすべりしやすい実績があるので、作業そのものは淡々と進めるようにしています。

それでは、今回はこのあたりで。
みなさまの1年がよいものとなりますように。

書いた人

校正者 アイ

小さい時から本を読むことや文章を書くことが好き。
校正歴は20数年。
まんがやゲームもそこそこに嗜むが、かなり偏食。
カラーセラピーやヨガの資格も持ってます。