新谷岳人さん
プロ・マニアによる
役立ち情報満載の知恵袋コーナー。
珈琲のお話
今、この時代の珈琲との付き合い(古賀市)
僕はいわゆる人事異動でこのお店にやってきたのですが。
はじめに
僕は古賀市にある「ThirdPlace」(サードプレイス)という複合施設内、「工藤珈琲焙煎所」という珈琲ショップで日々焙煎をしつつ、珈琲を淹れています。
サラリーマンであった僕はいわゆる人事異動でこのお店にやってきたのですが、福岡県はお洒落なカフェがひしめく激戦区でありハイレベル。
シロウトからいきなりプロの世界に飛び込んだ僕(プロとしての自覚はありますが目線はまだ消費者である)が思う、珈琲との付き合い方についてお話します。
嗜好品としての珈琲
現代の世界的な珈琲ブームはサードウェーブと言われ、某シアトル系のショップに代表される珈琲の風味を重視したセカンドウェーブから、豆の産地・栽培方法や選別など高品質な生産管理をなされたものを職人の技術をもって丁寧に一杯ずつカップに落とし込むものが好まれています。
時代背景に関してはお好きな方には釈迦に説法となりますので多くは申しませんが、どの時代においても珈琲は人の傍らで心の栄養としてあり続けているわけです。
ある人には眠気覚ましに、ある人には気合の一杯、ある人には読書のお供に、ある人にはご褒美の一杯…
皆、誰に強要されるでもなく自発的にカップを手に、それぞれの時間を楽しむお供として。
味わいの分析
「珈琲は苦い」との認識は誰にだってあるかと思います。
僕は珈琲は「甘い」と感じます。いや「甘さ」を探しに行く、と言った方がいいでしょうか。
よく言うじゃないですか、「お米が甘い」とか「肉汁の甘みが…」とか。「甘さ」はどの食材にとっても美味しさの重要な要素です。
もともと珈琲はコーヒーチェリーという果実から採取される種の部分なので、甘さのポテンシャルはかなり有りそう。
実際には苦み(褐色色素、カフェイン等)、旨味(アミノ酸等)、酸味(キナ酸、クエン酸等)、甘味(所説あり)がバランスよく構成されてあの味わいになるのですが、こと「甘み」に関しては所説あって、確立した説がないのが面白いところです。
四季の移ろいや虫の声に情緒を見出す日本人の繊細な感性からくる表現なのかも知れませんね。
珈琲との付き合い方
現在、様々なありかたで珈琲は人々の傍らにいます。喫茶店に入らなくても缶コーヒーやインスタント…コンビニでは挽きたての珈琲が安価で手に入る時代。
喫茶店のマスターである僕がそれらカジュアルな珈琲たちを否定する、ということは全くありません。珈琲の世界の門は誰にでもいつどの時にも広く開いているべきです。
人の心の栄養であるのが珈琲の使命(役割り)なんですからね。
僕はその世界の中の住人として、歯車のひとつとして機能しているのだと思いながら一杯ずつ淹れています。
愛情たっぷりに。
長々と書きましたが、今回は僕の珈琲に対するマインドのようなものをお話ししました。次回があるなら今度は美味しく飲むためには…あたりにしようかと思います。